漫画『とろける鉄工所』

作者自身の体験

広島を舞台にしている作品として、次に紹介するのは野村先生による漫画「とろける鉄工所」です。
この作品の舞台は「広島市内ではない広島県の村部」とされています。
登場人物達は基本的に広島弁で会話をしていますが、具体的な場所が設定されているわけではありません。

イブニングに連載されていた漫画で、作者自身がかつて務めていた溶接工としての体験を中心に描いています。
そのため、一部では溶接に関する用語や解説なども掲載されるようになっています。
基本的にはストーリーがあるものではなく一話完結ものとなっていますが、時々作者によって物語が進行していく、スローペースのストーリー漫画、という扱いとなっています。
この性質から埋め合わせ用の作品として扱われることも多いという漫画になっていました。

登場人物

では、とろける鉄工所の登場人物について紹介していきます。
まずは主人公である北さんについてです。
北さんと呼ばれることや、北の麻雀読みをとってぺーさんとよばれる事が多い人物となっています。
のろ鉄工という鉄工所で溶接工をしている若者で、ともかく気遣いをするために気苦労をしてしまう、という人物像となっています。

元々はミュージシャン志望であったものの、すぐに才能がないのを悟って辞め、その後なんとなく始めた溶接にはまってしまった、というキャラクターです。
ホームセンターが好きで、将来的には自分の鉄工所を持ちたいと夢見ています。

二人目に紹介するのは、小島さんです。
こちらは35年目に入るというベテランの溶接工であり、主人公と同じ鉄工所で工場責任を行っている人物となっています。
15歳から溶接をしてきたというだけあって溶接の腕は所内でイチバン高く、協議会の課題になってしまうような溶接についても簡単におこなってしまう、という特徴があります。
いわゆる職人気質で口は悪いものの若い衆に対しては気遣いをしており、部下を休ませた時には自分が変わりに出るなど、良い上司として描かれています。

三人目として紹介するのは、吉川コウイチです。
こちらも小島さんの班のメンバーとして描かれている、19歳の新人溶接工です。
まだまだ未熟で怒られることも多いものの向上心があり、着実に仕事が出来るようになっていくように描かれています。
小島さんが高所恐怖症であるのに対して吉川は全く怖がらないということもあり、高所での仕事を任せられるようになる、という人物となっています。

この他にもいくつかの班が登場し、様々な人物たちが鉄工を通して交流を深めていく内容となっています。
のんびりとした内容であるためにゆったり読むことが出来るでしょう。
特に鉄工に対して興味がある人であれば、知識も得ることが出来て一石二鳥です。

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