広島の整形外科勤務医の日常は

整形外科勤務医の毎日の勤務は、広島であろうと、他の地域であろうと、あまり変わりなく始まるのではないかと思います。
それは、きっと、診察してもらおうとやってくる大多数の患者さんが、お年を召した方だということです。
人間というのは、内臓にしても骨にしても歯にしても、だいたい50年ほどすると寿命が来るようにできているのだそうです。
ですが、医療、さらには医学的な知識の発展により、私たちは50年をはるかにしのぐ寿命を手に入れることに成功しました。
けれど、体そのものが、そもそも50年の造りになっているので、そのあたりの年齢を迎えると、さまざまな不都合が生じてきます。
特に整形外科においては、50代あたりから急激に増えるのが、肩が上がらなくなったという肩の痛みや、腰やひざを曲げ伸ばしすると、今まで感じなかった痛みが出るようになってきたというものです。
いずれも、長年の使用によって摩耗してきた結果、軟骨などの柔らかい成分が減ってきて、それによって骨同士がこすれあって痛みを生じたり、あるいは神経に触って痛みが出てくる場合もあります。
これらの症状は、整形外科で診察をしていると、比較的多く、なじみの症例と言えますが、その治療は時間を要するものになることが大半です。
たとえば、腰に多い症状で、上からかかる重みに耐えかねて骨が徐々につぶれていく圧迫骨折というのがありますが、これなどは骨の周辺の筋力が衰えてくることで起こります。
すなわち、筋力を鍛えることが、骨を支えることになるということを理解してもらい、骨への負担を和らげるためにも、一定期間、コルセットを締めるといった処置をしなくてはなりません。
若い人なら、比較的スムーズにこうした仕組みを理解し、説明してもわかってくれますが、お年寄りにはなかなかそれができないことが多くなります。
特に、苦しいのはいやと、頭から拒絶しがちな場合、治療方法も限られる、あるいはないということになって、お手上げと感じる医師も多いのではないかと思います。
整形外科を受診する人の大多数が、年を取ったことで生じた痛みを何とかしてほしいといってやってくるのですから、お年寄り相手になるのは已むをえないことです。
中には頑固な人、わがままな人、医者のいうことを一向に聞かない人もいるでしょう。
その人たちを、いかにして前向きに治療に向かわせるかも、整形外科医がたちむかわなくてはならない日常です。
その結果、楽になりましたと喜んでもらえたなら、医師としてやりがいも感じられますし、また頑張ろうという気にもなるというものです。
時に腹立たしく思えることがあったとしても、それを打ち消す喜びが生まれるのなら、それを目指して今日も診察に臨むべきだと思います。
広島の整形外科の日常は、広島在住者の医師によって、毎日奮闘の日々となっているのではないかと思います。
そして、おそらくは全国の整形外科医の日常もまた、そうだろうと思われます。

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